主催者のみんなの学校代表はニッポリこと戸高諒さん。元不登校の27歳。3年前から大分市庄の原のブラボーファーム内で子どもたちのキャンプを始めました。今日のデイキャンプには戸高さんのほか、スタッフ2名、そしてAPUや大分大学の学生もボランティア参加していました。
戸高さんは遊んでいる子どもたち全体に常に目を配りながら、説明をしてくれました。大切にしていることは、ダメといわないこと、プログラムの押し付けではなく子どものしたいことをしてもらうこと、命令するのではなく子どもがしたくなるようにすること、皆と一緒でなく一人でいたい子は一人でいてもらうことなど。
保育園生から小学校低学年の子どもたち21名があいにくの雨模様の中、野草のスイバをかじりながら元気に走り回り、釘打ち、泥遊びに興じていました。終わってからの反省会も子どもたち中心で、困ったことや忘れ物の自己申告です(もちろん、子どもたちが帰った後にスタッフの反省会はあります)。
子どもたちは本当にいい顔をしていました。笑顔だけでなく、遊びに真剣な顔つきも。こうやって生きる力をつけていくんだろうなと思います。
ただ、参加しているのは、デイキャンプ4300円、1泊キャンプ1万円余を支払い、車で送迎するだけの経済的ゆとりがあり、子どもの野外遊びの必要性を理解している家庭の子どもに限られます。
でも、野外遊びが必要なのは、そういう家庭の子どもだけではありません。
どんな家庭の子どもでも野外遊びに参加できる仕組みの一つがこども園や保育所、幼稚園などで野遊びを進めることであり、もう一つは自治体が費用を出して小学生、中学生たちが無料で参加できるプレイパーク(冒険遊び場)をつくることです(日本冒険遊び場づくり協会http://bouken-asobiba.org/)。
プレイパークを40年以上前から進めているのが天野秀昭さん、野育の会の理事長もしています。天野さんは15年ほど前、私が内閣府の参事官をしているとき検討会の委員にお願いしてからのお付き合いです。
子どもが野外遊びできる場がもっと大分に拡がってほしいと思います。まずはその一歩を自分で始めた戸高さんの取組に心から拍手を送ります。